エヴァンゲリヲン新劇場版:破

庵野さんは、めがねっ娘のことをよく分かっていらっしゃる。



エヴァと出会ったのは十年以上前。中学生だった頃。そうか、もうそんなに経つのか。
あの頃は、まさにシンジ君と自分を重ね合わせてみていた。綾波が好きだった。
でも、大人になった今は、アスカの方が好きだ。
十何年も経てば、いろいろあるものだ。


そんなアスカが酷い目に遭う映画です。庵野総監督、ひどすぎます。


印象に残ったシーンは数あれど、落ちてくる使徒を受け止めるシーン。あれが良かった。
巨大なロボットが、軽快に飛び跳ねながら、突っ走っていく姿がこれ以上ないくらいドキドキした。
街をぶっ壊し、音速を超えるほどのスピードですっ飛んでいくのがものすごくかっこよかった。


加持さんは、相変わらずかっこいい。しかし、大人になった自分は、どうしても加持視点でシンジ君のことを見てしまう。
シンジ君は、あの頃と同じ年のままだから。でも、シンジ君は、変わった。
最後の自分の意志で戦うシンジ君はかっこよかった。こんなシンジ君は見たことがない。
綾波を返せと叫ぶ姿は、本当に力強く、男性的だった。


あと、今作では、やたらと手をつなぐシーンが多い。これも、十年以上前と変わったところだろう。シンジ君は、つながることをたぶん恐れない。裏切られても、ふりほどかれても、抗いながら、必死に手をのばすだろう。


リメイクされた作品がこんなにおもしろいなんて。次回は「Q」だそうです。なんじゃそりゃ。
絶対見に行こう。