Great Adventure

「ボーダレス」
”Who The Hell Are Great Adventure Tour 2006 Spring”
@心斎橋クラブクワトロ

前日のArctic Monkeysに引き続いて行ってきました。さすがに二日連続はキツイ。

Great Adventure(以下GA)は、日本のバンドです。」
なぜこんなただし書きが必要かというと、彼らは日本人による洋楽バンドだからです。語義矛盾ではありません。彼らは3ピースバンドです。うち二人は一見するとナニジンか分かりません(サングラスをかけているから)。あと一人は明らかに日本人です(ドラマー)。もちろん歌詞は英語です。MCも英語です。しかも「サンキュー」、「ソーリー」、「ウェイト」、「フ××ク」、「マザーフ××カー」など、単語でしか話せません。コミュニケーションをとる気があまり感じられません。だから彼らは洋楽志向のバンドではなく、洋楽そのものなのです。

「GAは、変態バンドではありません。」
なぜこんなただし書きが必要かというと、彼らはいつもイギリスのポリスメンがかぶっていそうな黒い鉄兜をかぶって登場します。理解不能ですが、彼らが変態ではない証拠に、それをすぐに脱ぎます。KAZUTO TARUMIは、ものすごくファンキーなベース弾きですが、動きが半端ではありません。一見すると変態のような動きですが、これはまだ序の口です。ライブの最後には、かならず三点倒立を決めてくれます。まるでエッフェル塔のようにそびえ立つ三点倒立は、変態ではなく、「アート」と呼ぶべき代物です。

「GAは並のバンドではありません。」
なぜこんなただし書きが必要かというと、彼らはライブバンドだからです。正直言ってアルバムを聴くと「?」と感じてしまうことが多いです。特に、初めて聴いた人は。彼らはライブから入らなければならないバンドです。悪く言えばアルバムの作り方がへたくそなだけかもしれません。よく言えば、彼らは予習不要のバンドです。初めてでも、彼らのサウンドを聴けば体は嫌でも動き出します。足はリズムを叩き、クビは縦に振る。こいつらの低音を爆発させたビートを聴いて何も感じない奴はさっさと帰って糞して寝ろということです。こいつらは並ではありません。本物です。

今回で彼らを見たのは3回目。曲数も増え、場数を踏んできたおかげで、1回目よりも、2回目よりも、はるかにすばらしいライブでした。鳥肌が立つほどの感動は無いけれども、純粋に楽しい。笑顔が絶えない。客もこいつらのことが大好きなものだから、ものすごくレスポンスがいい。愛し、愛されるライブでありました。

ボーダレス。彼らは洋邦の壁を壊すコンセプトを持ち、彼らはダンスとロックの壁を壊す音楽性を持ち、彼らはバンドとオーディエンスとの壁を壊すパフォーマンスができる。DocomoのCMのタイアップソングがあっても、満員とは言えないライブハウスであっても、彼らは彼ららしさを失わない。今日もシーンを自由自在に走り回る。

セットリスト
01.GREAT&FUNKY
02.REPEATERS
03.PICK A NOSE
04.TORTOISE
05.GUEST
06.BECAME A DEVIL
07.THIS TOWN
08.MR.GUARD
09.DON'T ADVISE US
10.GET BACK
11.THE CLOUD IS MOVING
12.ANY PLACE ROCKS

13.LIKE A HURRICANE
14.LONG TIME

【本日の評価】
☆☆☆☆☆ (楽しませていただきました)